『父の再婚相手の不貞が発覚。どうすれば・・・?』

自由民主党月刊女性誌「りぶる12月号」

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座間の事件に思うこと

大久保清、宮崎勤を一気に超えた。大久保清は昭和46年、その前の小平義男は昭和20?21年。共に強姦殺人の被害者は若く、計7人も同じ(もっとも小平は10人起訴されて、うち3人が無罪となったのだ)。白石容疑者はすでに9人。証拠隠滅で殺害した男1人以外はすべて若い女性だった。

自殺志願の女性をネット上で選び出し、ツイッターで交信。自殺を手伝ってあげる親切な男を装い、自宅におびき寄せる。殺害して、風呂場で解体。首を一つ一つクーラーボックスに入れて保存した。動機は何なのか。金(強盗)であれば女子高校生を狙うはずもない。強姦目的と考えるのが素直だが、死体が残っていないので、立証は難しい。殺害方法は絞殺というが、残った頭部でどこまで立証ができるか? 頭部を手元に残しているのは収集癖、征服欲の表れなのかもしれない。これまで例のない事件であるだけに、捜査本部に対しては様々な難題が突きつけられている。

捜査には、自白が不可欠である。そのことを今回の事件ではつくづく感じている。死人に口なしのうえに語ってくれる死体もない。捜査の大きな目的である「真実の究明」、そのためには本人の自白が不可欠である。本人にとっては言いたくないはずの事実。それをどうやって引き出すか。様々にありうる客観的な証拠をきっちりと詰めたうえで、本人の心に寄り添って真実を引き出すには、捜査官の大きくて繊細な人間力が必要である。

本当に自殺したい人間は、人との交流など求めはしない。被害者たちは、それぞれ死にたいと言いながら、実のところは誰か、誰でもよい、自分を分かってくれる人間を求めていたのだ。たぶん、この被害者らは一部である。もっと多くの孤独な若者がたくさんいるであろうことに驚かされた。犯人は、その心理にまんまと付け込んだ。卑怯な、確信的な、快楽犯だ。八王子で失踪した妹23歳の行方を突き止めようとした兄の執念が逮捕につながり、その日白石と会う予定だった女性は九死に一生を得た。10個目のクーラーボックス。そのボックスは無限に増える予定だったのだろう。

ツイッターなどネット社会の落とし穴と言うはたやすい。これら日々進化していくツールは、もちろんたいていは便利なものであり、人の役にも立っているのだ。だからおそらくはそれ自体が悪いわけではなく、悪用する人間が悪いのである。若者を、人を、孤立させないよう家族は機能すべきだし、社会に受け皿が必要なのだろう。いろいろなことを考えさせられる。

被害者の名前がどうぞ出ませんように、と祈っていたが、名前ばかりか顔写真まで出て、こんな形での死というだけで大変なショックである遺族には重ねての大きな被害だと気の毒で仕方がない。加害者の家族も被害者の家族も、いろいろな意味で被害者である。犯人自身は仕方がないことだが、マスコミもどうか節度をもって行動してもらいたいと思うものである。

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総選挙について思うこと

過半数は超えると思っていたが、正直ここまでの圧勝は予想の外だった。自民党は公示前勢力290を284に減らしただけなのだ(定員は前回の475から10減の465なので、占有率は同じである!)。連立を組む公明党が34議席を29議席に減らしたが、併せて313議席。3分の2の310議席越えである。

もとより大義名分のない、権利濫用といってもよい解散であった。冒頭解散の例がこれまでなかったわけではないが、野党の再三にわたる臨時国会開催要求を無視した挙げ句の冒頭解散は、もちろん初めてである。モリカケ隠しと世上言われるのは当然ながら、野党の準備不足と混迷に乗じて「今でしょ」解散を打ったのは間違いがない。そこに、細野・若狭では新党はどうにも進まないと業を煮やした小池百合子が「希望の党」代表に就任したうえ、民進党の前原代表が「名を捨てて実を取る」とばかり、民進党の一気解体、全員希望の党への合流を打ち出した時には、自民党の面々も蒼白になったのだが、結果として、まったくその読みは外れた。希望が「絶望」になり、そして「死亡」した‥うまいことを言う人が世の中にはいるものだが、その通り、希望が信じらないほどの大失速をしたのである。

失速の理由については、小池氏による、民進党リベラル派の「排除の論理」「選別」「全員を受け入れる気はさらさらない」発言が、大方の日本人の反感を買った故というのが一番納得できる見方のようである。実際、たまに工場見学に行くと、不良品を選別し排除するので、これは彼女自身、人を手駒としか見ない心理が何の気なしに発露したものと思われる。もちろん、もっとずっと論理的な理由がたくさんある。すなわち、首班指名者が決まらない、政党組織もなく小池氏の独裁である、この政党は何をどうしたいのかが分からない、仮にも政治家に協定書に署名させて踏み絵を踏ませるやり口は汚い。何より、小池氏自身の能力には相当の疑問符が付く。アドバルーンを上げ、敵と定めた劇場を作り、マスコミを味方につけることには非常に長けている。だが、政策やアイデアを実行に移して実現させていく手腕には乏しい。都知事としての実績はないどころか、何もかも放ったらかしのままであり、問題収束の糸口も掴めない。

反対に、排除されたリベラル派の受け皿として、立憲民主党を作った枝野氏はずいぶんと男を上げた。右とか左ではない、上からではなく草の根からの民主主義といった言葉が新鮮に響き、公示前勢力15から55議席とし、野党第一党に躍り出た。一方、浅はかな読みから、代表でありながら民進党を潰した前原氏は同志をたくさん討ち死にさせて、一体どう責任を取るのだろうか。議員辞職に値すると思うが、たぶん、本人は何も感じてはいないように思われる。

日本は今、幸いに失業率が低く、就職先が見つからない若者もいない。全体にそれほどの格差もなく、それなりに幸せなので、欧米のように政治に不満を持つ層が薄いのだと思われる。それ故の自民党圧勝だったのであろう。以前民主党に政治を任せて大変なことになった3年間を忘れない有権者も多く、ぽっと出の希望の党に夢を託そうなどと思う人がいなかったことはよく分かる(若狭氏がNHKに出て、「政権を取るのは次の次くらい。だから小池氏に今回出てもらう必要はない」と馬鹿正直にも言ったとき、ぶっ飛びそうになった。そんなことを言ったら有権者も票を入れないし選挙運動者もやる気をなくすでしょ、馬鹿じゃない。第一、希望の党がそれまで存在しているの?!)

問題は、いわば敵失による、また日本人がそれなりに恵まれているが故の、ぬるま湯の選択による圧勝を、現政権なり自民党が、これまでの過ちについては国民が水に流し、将来をすべて信任してくれたと勘違いをしはしないかということである。蛙は急に熱湯になると飛び上がるが、ぬるま湯から徐々に熱湯になるとゆで蛙になってしまうそうだ。今、北朝鮮問題を含め、アメリカは人格的に問題があるとしか思えないトランプ大統領だし、ヨーロッパも自国ファーストの風潮になり全体にアンチトランプ(アメリカ)のところに、安倍首相ひとりトランプ(アメリカ)との蜜月状態を吹聴するのは奇異であるし、きっと世界中で総スカンを食っているのではないかと危惧されてならない。一国民として、きっちり判断のできる人でありたいと思っている。

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『夫の遺産である自宅を息子の単独名義にする提案が・・・』

自由民主党月刊女性誌「りぶる11月号」

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民進党の一気解体に思うこと

事実はまさに、小説より奇なり。野党第1党があっという間に、新興の党に飲み込まれてしまった…! 歴史のある上場企業が、財産もノウハウもない駆け出しの会社に身売りして吸収合併されたようなものだ。「希望の党」がその代表者を若狭氏でも細野氏でもなく、小池氏にすると発表したとたん、民進党代表前原氏は「名を捨てて実を取る」と、自分を除く全員が希望の党で立候補するとして、両院議員総会に諮り、了承されたのである。

前原氏は先の代表戦で、今回の事態を公約に掲げてはいない。つまり党の全権委任を受けて小池氏と交渉をしたわけではないのだ。ただ事後的に両院議員総会で了承されたことによって正当化されたことになるのだが(代表戦は国会議員票だけではなく地方票も一定数あるので、本当はそちらの意見も聞かなければならない)、その後大変な事態になっていることは報道の通りである。希望側の説明が足りなかったのか、あるいは前原氏の早とちりなのか、いずれにせよ、希望は民進党全員の公認など「さらさらない」、自分たちの政策に合致するかどうか選別すると言い、現に選別作業が進んでいるというのだ。

となれば、民進党の両院議員総会での了承は「錯誤」に基づくものであり、無効というべきなのだ。その手続き全体を知りたいものだが、そもそも民進党は参院は残っているし、地方議員は全国にいて、組織の隅々まで支部がある(なにせ野党第一党の老舗である!)。それらの扱いはどうなるのか。民進党が解党にはなっていない以上、代表は未だ名目前原氏であろう。政党助成金は解党になれば国庫返納だが(であるので解党はしなかったと思われる)、どう使うことになるのか。

詰めの甘過ぎる前原氏については、その責任をどれほど追及しても足りないが(何年か前の永田メールを思い出した)、とりあえず今民進党の候補者にできることは、希望の党に公認して貰えればそれでよし、希望に公認拒否されるリベラルメンバーは新党を設立するとのこと、それでやっていってほしいと思う。党の崩壊は誰も予想せず、候補者自身の責任ではないのだから、公示日が10日に迫ったこの時期に未だポスターも刷れない、街頭の幟も立てられないというのでは、なんとも気の毒としかいいようがない。

希望の党は、改憲OK、安保法制OKである。つまり、自民党と何ら変わらない。消費税凍結と原発ノーが変わるが(他にもあるのだろうが)、後者は小泉元総理の支援を得るためにとってつけた感が強い。つまるところ、二大政党といっても何の相違もなく、自民党の対抗軸にはなりえない。民進党は長く安保法制断固反対で戦っていたのに、希望に入るためにそれをいとも簡単に捨てるのだろうか。政治の軸には革新系が必要である。

肝心の小池氏は衆院戦に出るのか否か(都知事を辞めるのか否か)。都議選の時とは違い、衆院選の党代表は首班指名者、すなわち首相候補である。議員でない名目党首では国会での党首討論も出来ない。だが、おそらくは出ないのではないか。民進党が割れる今の状況では、過半数を上回る公認は難しいし、結果として当選者の過半数は無理だろうからだ。となると、国政に出ても鶴首する首相にはなれず、国会に戻る理由が見いだせない。もちろん首相になれる確率は数字的にはゼロではない。希望が過半数に達しなくても維新と組むなどして超えればよいが、ただ現実問題として、参院は自公で過半数を占めており(いわゆるねじれ)、国会運営が出来ず、短命の内閣に終わるであろう。

ここは筋として、小池氏にはきちんと都知事の任期を全うしてほしい。何度も金銭スキャンダルで都知事が変わった後、都民の多大の期待を担って知事に就任して、まだ1年少し。豊洲・築地も問題にした挙げ句結局膨大な費用の積み上げを残している今の状況では、無責任のそしりを免れない。反対に知事としての実績を残せば、バブルではない正当な評価もついてきて、小池氏を首相にという声も出てくるだろう。どこの世界でもそうだが、ことに政治に「言うだけ番長」は不要である。あるいは、リベラル(と共産党)を切ろうとして、いわば確信犯的にこういうやり方で、党を解体させたのかもしれないと思えてもくるのだが…。

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