まもなく夏期休暇です

このところ,本業の弁護士業で,結構忙しくしている。大学のほうは先週に授業内試験を実施し,今週初め一気呵成に採点を済ませたので,9月半ばに後期が始まるまで事実上お休みだし,調停委員のほうは裁判所が7月以降部によって代わる代わる20日間の夏期休暇を取るので,実際問題としてあまり期日が入っていない。そういう時に本業だけが忙しいのは,よいことである。

とはいえ,他の弁護士たちが聞けば,全然忙しくないじゃんと呆れられるだろう。残業も休日出勤もほとんどせず,せいぜいが土日のいずれか半日出てくるくらいなのだ(今日もそうである)。夜型が朝型になったおかげで,朝は午前8時半には出てきたりするが,これは断然効率が良いことに気がついた。でもってそのまま午後5時になると,朝にはあれだけクリアだった脳みそがだんだんと煮詰まってきて,これ以上使えなくなっていることが如実に感じられる。そうなるとさっさと見切って,帰宅するが勝ちである。まあ,これも一人の事務所だから出来るので,共同事務所だったら難しいかもしれない。まして会社だと,一人だけさっさと帰宅するわけにもいかないだろうと思うと,自分がいかに執務環境に恵まれているかが分かるというものである。

今年は8月11日(金)が祝日で,20日(日)まで10日間の夏期休暇を取る所も多いだろう。この間にお盆が来るので,休暇明けにはきっと暑さも少しは和らいでいるのではないか。懸案の仕事をもちろんいくつも持ち越すが,相手のあること,こちらがいくらじたばたしても仕方がない(と最近思うようになり,ずいぶん気持ちが楽になっている。楽観的か悲観的か,気持ちのあり方一つで同じものが違って見えるものである)。来週4日きっちりと仕事をして,そのあときちんと休もうと思っている。

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猛暑が続きます‥国の内外あれこれ

先日、合調停委員の男性(調停は男女一組。私が弁護士なので相手は一般の男性である)が笑いながら言った。「近頃語彙が不足して、暑いしか言わないですよ」。本当に。暑いと頭もなかなか働かない。この1週間ほどは夜も25度以下にならない熱帯夜が続く。おそらくすでに梅雨は上がっているのだろう、東京は空梅雨だった。一方、福岡・大分では狂ったように雨が降り続き、未曾有の大災害となった。被災者は本当にお気の毒で、言葉もない。今や日本中、どこで暴風雨や地震など、何が起こるかまったく読めない。夕立は死語になったようで、先ほどから来ているのは、ゲリラ豪雨である。

さる2日、自民党が都議選大敗を喫してから、半月が経過した。都民ファーストに期待をして入れた票というより、既成政党に嫌気し、その受け皿として機能したのが同党だったのだろう。いわゆるモリカケ問題への傲岸不遜な対応、共謀罪(テロ等準備罪と名称は変えたが)の強行採決、加えて豊田真由子議員の暴言・暴行、稲田防衛大臣の失言(では済まされない。公務員・教員の政治的中立性は法律以前の常識の範疇である)などが重なり、自滅した感が強い。当然ながら、内閣支持率は急降下。回復する術は、残念ながら、見当たらないのではないか‥。昔から言う、権力は腐敗すると。権力は謙抑的に使われるべきなのだが、当の本人らには見えなくなってしまうのだろう。周りが諫めても、聞く耳を持たなければ同じだし、諫める人さえいなければ何も見えようはずがない。

トランプ政権が危機である。ロシアによる大統領選介入「疑惑」が明らかになった。長男Jr.がこの度、ロシア関係者とのメールのやり取りの詳細を、いとも簡単に、ツイッターすることで共謀の事実を自ら暴露したのである! 弁護士に相談をすれば、止めたはずだ。自ら内部告発者(deepthroat)になって何の得がある?! すべてを明らかにすることで、正直者に見られたいって!? まさか。Jr.=idiot。新聞の論評のみならず、テレビのパーソナリティーらにまでここまで徹底的に馬鹿にされては、私などはもう恥ずかしくて、生きてはいけない(アメリカのメディアは驚くばかりに何でもありだ。日本は倫理規制に引っかかることもあり、極めて抑制的である)。昨年、クリントン陣営への打撃情報を期待してJr.がロシア政府の弁護士とトランプタワーで面会した際には義弟のクシュナーも同席していた。この度のG20ではトランプは、自分はプーチンと話があると席を離れ、元首らの間に娘のイヴァンカを座らせていた! ありえない。誰も止めないのか? お友達内閣ならぬファミリー政府。独裁国にはありえても民主主義国家にはありえないことが、アメリカで容易に起こっている。今に至るも多くの政治任用官僚高官ポストが埋まらず、行政の停滞は甚だしい(良識ある人はトランプの下で働きたくなく、受けないのである)。まるで漫画のような、メディアに品の悪いネタを提供し続けるこの政府は、一体いつまでもつのだろうか。

3連休は暑いので、できるだけ出ないこととし、たくさん持ち帰っている法律雑誌やら資料やら本やらに目を通していた。朝から効率良く、一つ一つ片付けていくと、とても嬉しい。合い間に楽譜を見たりピアノを弾いたり(最近はベートーベンの後期ソナタに塡まっている)、歴史の本を読んだりすると、息抜きになって、とても楽しい。もともと完全にインドア派なのだが、暑い時はなおさら家にいるのが一番である。

稀勢の里休場で熱が冷めていた相撲だが、満員御礼が途切れない。理由は若手の台頭であろう。ことに業師の宇良、先月25歳になった。同学年の御嶽海や2年先輩の遠藤のような学生横綱・アマチュア横綱を経て幕下10枚目突き出しで登場した相撲エリートとは違い、174センチの小兵だ。レスリング経験があり、初の関学出身である。大学時65キロしかなかった体重を徐々に増やし、前相撲から序ノ口、序二段、三段目を各1場所で駆け上がり、幕下もわずか3場所で通過した。これは歴代4位のスピード昇進だそうだ。十両でも負け越しはたった1場所。初入幕から2場所勝ち越して、今場所4枚目にいる。遠藤らの休場で、本来の番付では当たらない横綱との取組みがあり、一昨日白鵬に敗れたが(白鵬は初顔を一方的に瞬殺するのだが、健闘した)、昨日日馬富士から金星を取った。腕を取る「とったり」。何をやってくるのか、読めない力士である。技のデパートと言われた小兵舞の海を思い起こさせるが、身体能力その他舞の海を越えるのではないか。ありえないほどの順調な出世の裏には、ありえない努力があるはずだ。無差別級の格闘技で、重い力士の押し出しばかりを見ていても、つまらない。居反り(そして足取り)の宇良は、相撲に新風を持ち込んだ。怪我にだけ、どうか気をつけて、ますます相撲を面白くしてほしい。

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『不公平な遺産分割に納得がいきません・・・』

自由民主党月刊女性誌「りぶる8月号」
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真のエリートについて考える

フランスに彗星のごとく誕生したマクロン大統領。フランス北部アミアンの出身,両親は共に医師。4人きょうだいのいちばん上だ。小さい時からとにかく優秀,何でも知っている,何でも出来ると評判の,別格の存在だった。ことに詩歌や文学に優れ,演劇もピアノも得意。15歳の時,高校のフランス語教師で演劇部顧問だった、40歳の既婚女性ブリジットと恋に落ちる。憂慮した両親にパリの名門アンリ4世校に転校させられるが,初恋はそのまま続く。29歳で結婚、花嫁54歳。

パリ第十大学で哲学を学び(卒論はヘーゲルだったという。),最後は財界のエリートを輩出する国立行政院(ENA)を卒業。財務省に抜擢されるが,ロスチャイルド銀行に転職。ネスレなど大型合併を手がけ,瞬く間にナンバー2に昇進。36歳でオランド内閣の経済大臣に抜擢され,いわゆるマクロン法を成立させた。フランスでは労働時間の規制が厳しすぎるのだが、商店が日曜に営業できる日を大幅に増やしたのである。昨年,大臣を辞して「共和国前進(en marche!)」を創立,今年大統領選に挑戦。共和党と社会党の二大政党候補がスキャンダルその他で失墜する中,極右のルペン氏と共に決戦に残り,70%の得票を得て,大統領に就任。39歳の大統領は,フランスの歴史上ナポレオン皇帝を除けば最も若い。加えてこの度,議会も新生マクロン派が過半数を制し,以後やりたいことのやれる基盤が整ったといえる。

マクロン氏は,類い希なる知性に加えて,会った人すべてをファンにしてしまう温かな人間性を備えていると言われる。画面を通しても伝わってくるようだ。彼の大きな強みは,文学や音楽や哲学といった,人間性を作り出す教養のバックボーンがあることだと感じている。受験勉強のみをがむしゃらにやって上がってくる人たちとの大きな(大きすぎる,埋めようのない)差といえる。加えて,政治家として凄いのは、実体経済を分かっていることである。銀行に入った理由は2つあるそうだ。1つは,妻ブリジットがアミアンの,6代続く有名なチョコレート工房トーローニュの末娘でお金持ち、それに自らも釣り合いたかったこと,1つには,将来政治の世界に出るのに,資金を蓄えておきたかったからだという。

彼にはフランスをどうしたい,EUをどう改革したい,との大きなビジョンがある。大統領はゴールではなく、そのための手段。党の後ろ盾がなく選挙の経験がなく政治家の経験も浅い彼が瞬く間に大統領になった奇跡を見ていると、きっとやって遂げるのではないかと思えてくる。フランスが素直に、羨ましい。日本にマクロンは出てこないか? うーん、日本だとまずは国会議員にならないと駄目,その上でお歴々を乗り越えてぱっと上に行けるはずはない,だから,マクロンのような人は,もし日本にいても政界には来ないでしょう…。

しかし、そもそも日本に,マクロンのように文学や哲学や音楽といった教養を深く備えた上で,なおかつ優秀なエリートが出てくるだろうか。フランスではマクロンの学んだ高校でもラテン語を教えている。ラテン語は死語だが,知識人にはかねて必須の学問である。日本のように,答えが決まっている受験教育や、実学と言うと聞こえはよいがすぐに答えが出る手軽なノウハウしか教えられなければ、深い精神性が育つ訳はないのだ。戦前の旧制高校と根本から違うのが、そこである。私自身も、教養が薄いなとよく感じる。なぜもっと教えてくれる態勢ではなかったのかと残念で仕方がない。

さて昨日,衝撃の映像と音声が流れた。豊田真由子議員,42歳。年上の男性秘書に暴力,暴言の限りを尽くし,録音された音声が流れて,人格の破綻を明るみに露呈した。こんな女、どこか得体の知れない所から引っ張ってきたのか?と思ったら、東大法学部→厚労省→ハーバード留学,とびっくりするほど素晴らしい経歴だ! 受験は大得意、いわゆるお勉強は出来るのである。だがこの人には間違いなく,知性も教養も欠落している。人間性に欠ける、どころか人格障害者であろう。こういう人が一応エリートとして、それなりに上の立場に行けるシステムというのはどこかがおかしいのではないか。上に立つ者に最も必要なのは、信頼される人間性である。尊敬されて初めて、リーダーなのである。

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ヨーロッパ情勢から目が離せない

総選挙で敗北したメイ首相にはまさに「泣き面に蜂」だっただろう。ロンドン中心部の高層マンションから夜中に発火、瞬く間に各階に飛び火。大挙出動した救急車のホースも高くて届かず、恐ろしい数の死傷者が出る大惨事になった。鉄骨なので本体は残っているが、中が無残に焼け落ちた、衝撃的な映像。こんなことがあるのだ…。シリアから逃げてきたという住人が同居者を失い、「安全な国に逃げてきたのにこんなことになって」と泣いていた。

建物は、低所得者対象の公的住宅なのだという。未だ原因は明らかになっていない。防火対策が不十分であるとの陳情がいくつもなされたのに当局が無視していたとか、最近外壁工事を行ったが安い防火素材ではないものを使ったからだとか、いろいろなことが言わてれている。つまり「人災」の感が強いのだ。パキスタン系のカーン市長や労働党のコービン党首は現地に赴き、遺族や住民と痛みを共感したが、メイ首相は消防隊や救急隊の人たちと話しただけだった。そのことに国民の怒りが沸騰して支持率はさらに急落、退陣を求めるデモまで出て、すごい騒ぎになっているという。メイ首相にはたしかに人間的な温かみが欠けているように思える。常に上から目線で、この事態を首相としてどう抜かりなく対処すべきかという視点しかないのであろう。しかし、被害者も自分と同じ人間なのだから、まず必要なことは共感であり、その上にこそ対策対処があるはずだ。

信頼なくして、政治家失格である。間違いなく、メイ首相はもたない。あとはいつ、どういう形で辞めるか。こうなれば総選挙で負けた時に潔く辞めておけば傷は最小限で済んだと思うが、時すでに遅し。この後どうなるか? 二大政党のいずれもが過半数に達しておらず、保守党は労働党に秋波を送り、挙国一致内閣を組むべく水面下で交渉しているらしい。まさに何でもあり。間違いないことは、イギリスがますます混迷を深め、いつそれから脱却することが出来るのか、または出来ないのか、読めないということである。

片やフランスでは、マクロン大統領が議会での信任も得て、マクロン派議員が過半数を超えることが明らかになった。これでマクロン氏は外交でも内政でも思う存分に大なたを振るうことができる。国民は39歳の若い大統領に国の未来を懸けたのである。ドイツではメルケル首相の再選が確実ならしく、WMコンビがヨーロッパを引っ張っていくことになる。表向きはどうあれ、フランスにとって、イギリスのEUからの脱落はきっと嬉しいことだろうと思われる(両国の複雑な歴史について書いた、英仏の歴史家夫婦の著作「That sweet enemy」を注文した)。

さてこの1ヶ月半、思い立って家飲みを止めているが、まったくもって大丈夫である(びっくり)。甘い物のほうは一時止めていたが、こっちは結構辛く、結局、就寝前に食べるのだけを止めた。昨夜はその誘惑に駆られたので、寝ることにし、その分朝早く起きたのでワールドニュースを聞くことができた(ポルトガルでの山火事は100人近い死者が出るそうだ)。またお弁当も作って、早めに出勤。時間が早いとその分通勤客が多く、皆さん大変だなと思う。いずれにしても、早起きは三文の得である。このままずっと朝型でいよう。

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