銃犯罪多発,など

 昨日22日(日)は,午前10時半から午後4時まで,第22回皇后盃全日本女子柔道選手権大会を観戦した(足立区・東京武道館にて)。縁あって,帝京大学柔道部顧問なのである。
 この選手権は毎春開かれ,無差別級・全国各地域選抜なので,文字通り女子柔道の日本1が決定する。女子柔道部は,男子柔道部とは違い,東海大学と帝京大学の2強である。今回のベスト8は,東海4に帝京4。優勝で6連覇を飾った塚田は東海出身,準優勝の堀江は帝京出身(現在兵庫県警在職中)。
 堀江は78キロ級,120キロを超える塚田とは50キロ近くも差があるが,一本も技ありも,有効さえも取られることなく,5分を持ちこたえたのは立派だった。「柔よく剛を制す」のが柔道の見応えとはいえ(実際,堀江は準決勝で110キロ超えの立山に一本勝ちした),やはり同じ技術と練習量であれば,体格に勝る者に利があるのはいかんともしがたい。
 私はスポーツは苦手だが,見る分は楽しい。中でも柔道はただの格闘技とは違い,「道」である。礼儀作法を通して技と力を培い,精神の真剣勝負であるが故に,見る者に感動をもたらす。とても良い心地になって帰宅,統一地方選の投票に行って,午後8時までの2時間,ピアノを練習した。いい休日であった。

 さて,銃犯罪が多発している。
 アメリカでは韓国人学生が大学内で32人を射殺。銃が厳重に取り締まられている日本でも,長崎市長が射殺され,町田では立てこもりと,相次いだ。
 アメリカではその建国の歴史から,個人の自衛権を重んじ,銃所持を憲法で認めている。反対する人も多いが,ライフル協会など強力なロビー団体もあり,依然禁止されることはなく,簡単に入手することができる。もっとも今回の事件のように,弾倉をたくさん入手できたのは問題ありと思うのだが。
 約10年前になるが,アメリカの専門家の話を聞く機会があった。統計によると,暴力事件の発生件数自体は他国とさほど変わらないのだが,凶器が銃であるが故にいざ発生した場合には,死亡や重体など重大な結果になるとのこと。
 たしかにナイフや包丁であれば,抵抗されてかすり傷に止まることは多いし,よほど執拗に刺さなくては,重体にも,ましてや死亡にまで至ることはない。人間は,至近距離では相手の顔も見るし,実行後は返り血も浴びて萎縮するが,銃のように離れた所から打てるのでは,抵抗感がなく,簡単に人を殺せてしまうのである。そこが,銃という凶器の持つこわさである。
 気が短い人はどこにでもいる。だんだん増える一方だ。切れて,かっとなった場合,もしその人が銃を持っているとしたら,と考えるだけで恐ろしい。ちなみに同じ頃韓国の検事が同国の犯罪統計を見せてくれたが,傷害事件の発生件数が日本の何倍もに上った。いわく「韓国人は気が短いから」。運転が荒いのは私もその地に行ってよく知っている。別の検事は奥さんから「貴方はタクシーの運転手のようだ」と言われるそうである。
 暴力団のいう「チャカ」。抗争に付きものの銃を社会にはびこらせないよう,より一層の厳重な取締りをと願ってやまない。

カテゴリー: 最近思うこと パーマリンク