ゴールデンウィーク半ば…イギリス皇室結婚式、「フィガロの結婚」

 ゴールデンウィークである。中の2日と6日を休んで、10日連休の所も多いらしいが、私は暦通りに出てきている。4月にかけて、現在係属訴訟案件の最終準備書面提出やら証人・本人尋問などが続き、一方で大学も始まって、非常に忙しかったが、連休前にはきれいに一段落。思いきって休むこともできたが、顧問先がある以上平日を休むのはなんとなく不安だ。とはいえ実際には何も起こらず(起こらないのはいいことである)、朝からいろいろと雑事をこなしているうちに、4時を回った。

 私はかなりの王室・皇室ウオッチャーで、4月29日をかねて待ち望んでいた。ヘンリー8世がカトリックを脱してイギリス国教会を立ち上げたが、やはりそこはキリスト教式結婚式。神が決めた結婚だから、「死が2人を分かつときまで」「病めるときも健やかなるときも」という言葉に改めて感じ入った。聖歌隊による宗教的な歌の数々。こうした厳粛な儀式を経たわりにはチャールズ皇太子もその妹のアン王女もアンドルー王子も次々と離婚をしたよねと思ったものだけれど(エリザベス女王の4人の子どもたちのうちまだ離婚をしてないのは一番下のエドワード王子だけである)。しかし、ウィリアムズ王子とキャサリン妃は、大学時代から10年交際を続け、互いに理解を深めあって晴れてゴールインしたのだから、きっとうまくやってくれるだろう。王室・皇室は民衆の鑑となるべき存在だから、夫婦が仲良く寄り添うのは最低限の要請だと思う(家庭は最も小さい社会でありかつ国家である)。もっとも理想の家庭像を作りだしたのはビクトリア女王であり、また花嫁の白いドレスとブーケは同女王の結婚式から始まったのだということも、この度初めて知ったことだ。

 30日は東京文化会館で二期会によるオペラ「フィガロの結婚」を観賞した。宮本亜門の演出、舞台美術は素晴らしく(2年前の「椿姫」も同様)、出演者はすべて歌唱力、演技力ともに粒ぞろい、まさに適材適所で、ダンスその他隅々にまで神経が行き届いていた。すでに二期会は国際的なレベルにあると思う。2年前、同じ所でミュンヘン歌劇場オペラ「ドン・ジョバンニ」を観たが、主役のペーター・マティは出色だったものの、その他の力量はまちまちで、首を傾げる配役もあった(昨年のミラノ・スカラ座歌劇場オペラ「アイーダ」は正直、もっとひどかった)。それなのに後者のS席は52000円、片や前者は1万円。それでも後者のほうがずっと満席なのは、まだまだ舶来を良しとする風潮がある故ではなかろうか。だが、漫画だけではなく音楽その他のソフトに関しても日本はすでに一流のレベルにある。もっと我々が愛用し、誇りをもたなければと思う。もっとも、ミュージカルについてはまだまだである。上手な人が一際目立ち、あと歌がうまく歌えないタレントなどが起用されていて、がっかりすることが結構ある。それでも客席はほぼ常に満席、13500円もするのに。

 この度の大震災が確実に人々を変えたもの。それは意識だという。幸せというのは厄介なもので、ある時には分からないものだそうだ。病気になって初めて分かる、健康であることの幸せ。家族が揃っていることの幸せ。仕事があることの幸せ…。節電にしてもそうだが、贅沢を戒め、人が本来のあるべき簡素な生活を送るべきこと。そうした意識の改革こそが今回の震災がもたらしたことの中で最も大きなことの一つかもしれない。被害はあまりに凄まじく、広く国民に共有されているが故に、きっと忘れ去られることはないように思う。

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