ロシア、ウクライナ侵攻!!!

2月24日。まさか、と思っていた。完全な侵略だ(もちろん自国民保護だとか何とか、もっともらしい理由はつけるが)。明確な国際法違反である。いくら独裁者プーチンとはいえ、そんなバカなことはするまい、国際社会を敵に回しては生きていけないのだ…。

振り返って、ソ連邦が崩壊したのは1991年、30年前である。とともに、戦後設立されたワルシャワ条約機構は解体したが、その対抗措置であった西側国家によるNATO(北大西洋条約機構)は存続し続け、どころか締約国をどんどん増やし続けている(30カ国)。ロシアにすれば喉元まで西側が迫ってきて、自国の安全保障が脅かされている事態というわけだ。ウクライナの北側国家ベラルーシについてはロシアが己の傀儡政権を樹立済みだが、ウクライナは3年前、コメディアン出身の現大統領を国民が大差で選び、ロシアに靡くどころか、公然と西側につこうとしている。何としてでも止めなければ、というのがプーチンの本音であろう。ウクライナに軍隊を出すについては上院の同意は得たというが、よく分からない。

素人政治家だとバカにする向きもあったが、ゼレンスキー大統領は立派である。自分や家族の命が狙われていると言いながら(実際ロシアは首脳殺害など屁とも思っていないだろう。アメリカはフセインやビン・ラディンを殺害した)、果敢に首都キエフに踏み留まり、国民を鼓舞している。プーチンにすればあっという間に逃げ出したり、降伏してくると踏んでいたに違いないが、軍隊は最新兵器を用いて勇敢に戦い、避難する国民ばかりではなく、残ってそれぞれ武器を携えて故国防衛に勤しむ国民も多い。結果、ロシア軍の損害が半端ないらしいのである。そもそも軍事訓練だと言われて参加していた軍人(傭兵を含む)も多いらしいし、それが侵攻だと分かればモチベーションも上がらない。

国際正義はウクライナと共にある。主権国家のトップを勝手にすげ替えて傀儡政権を作る、NATO(やEU)加盟を未来永劫にわたって放棄させる、といった合意を、戦争によって勝ち取るなどという暴挙が許されようはずがない。国際社会は一斉にプーチンを非難し、経済制裁を行うことで連帯した(日本は大枚援助もする)。私がこの度大変見直したのはフランスのマクロン大統領である。プーチンとも電話会談をしてウクライナ攻撃を止めるよう要求し、民間人への攻撃停止、民間インフラの保護、首都キエフ南方の道路の安全確保を求めたところ、プーチンはいずれも応じる意欲を示したとのことである。孤立化しているプーチンにすれば(ベラルーシや中国などは別として)話をしてくれる首脳は有り難いに違いない。

それを言うならば、「ウラジーミルと私」などと、親密さを誇示していたどこやらの首脳は、今こそ電話をして、こんな暴挙は止めなさいと親切に言ってあげるべきではないだろうか。領土拡大を夢見ることはあっても縮小など絶対に認めない国が、北方領土を日本に戻す腹などないことは、簡単に分かるはずである。日本は憲法9条によって軍備は放棄したが、自衛のための戦力は必要である。完全に丸腰では、ウクライナのように持ちこたえることも出来ない。自らの国を自ら守ろうとする真摯な姿勢が伺えるが故に、ウクライナは国際社会の尊敬と共感を勝ち得ているのである。日本には平和憲法があります、故に何も出来ません、あとは日米安保条約に頼って、アメリカさんお願い、お金は十分に払っているでしょう、と言ってみたところで、アメリカが若者の血を、自国のためであればともかく、他国のために流させるはずはない。

民衆レベルで見れば、ロシアの人たちも、多くはこの度の暴挙に反対しているはずである。豊臣秀吉が最後朝鮮出兵の暴挙(といっていいだろう)に踏み切ったように、プーチンも年を取り、長く権力の座にあって、感覚が麻痺し、物事が客観視できなくなっていると思われる。身を挺して、「殿、ご乱心を!」と止める側近はいないのだろうか。これまでもデモが起きては制圧されていたようだが、今回のことでもあちこちで反対運動が起きていると聞く。それが制圧者側の力よりも大きくなればもはや取り締まることはできなくなる。ロシア国民も被害者なのだから、連帯して、独裁者を排除してほしいと願う。一応選挙はある以上(サウジアラビアでは選挙もない)、一番怖いのは国内で支持されなくなることである。実際、独裁者が最後国民に見放され、非業の死を遂げることは古今東西、枚挙に暇がない。

日本は恵まれているので日頃なんとも感じないが、言論の自由のない国は世界にたくさん存在する。その自由がなければ人間は真の意味では不幸であり、教育レベルが上がってくると必ずや、自由を欲求するようになる。ロシア、中国、北朝鮮その他、自由のない多くの国においても、時間はかかっても最後は、民主主義に行き着くはずなのだ(民主主義が絶対最善というわけではないが、他のどの政治形態よりもましであるのは事実である)。抑圧された国や民族を、日本は、支援すべき立場にあると改めて感じる。

昨日から暖かくなり、午後は大学に久しぶりに行った(卒業判定会議)。弥生3月。関係している団体が多いので、3月は行事などの集まりが結構な数、入っている(コロナのために中止になるのもいくつかあるが)。そして来月はまた、大学が始まる。早寝早起きを心がけ、通勤などの運動も含め、規則正しい生活をして、免疫抵抗をつけたいと思っている(披露宴出席前のホテル側検査も含め、コロナ検査を2度行ったが、どちらも陰性であった)。

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