ロッテホールディングス社外取締役に就任しました

17日に行われた臨時株主総会で選任され、お昼のNHKニュースで全国放送された。新聞各紙にも載ったので、あちこちから激励メールやら電話が来ることとなった。反響が大きかったのは、ロッテが日本人の誰もが知る大会社であり、また昨今のお家騒動が関心を呼んでいたからだろう。アクセス数も数日の間格段にアップしたが、でもまた元に戻ってしまった(笑)。ちょうど1週間である。

私自身もロッテのチョコレートやアイスを身近にして育った者である。また、検事時代のアジア極東犯罪防止研修所での研修・勤務や法務総合研究所勤務、また参議院議員時代の日韓議連などを通して、韓国はとても身近な存在であった。国としての姿勢は別として、個人としては素晴らしい方も多い。現にロッテ会長は、エレガントな佇まいと抑制の利いた話し方に、本物の国際人だと感服させられる。議員時代にお会いしたフランスのドピルパン首相以来かもしれない(他に感動させられたのは、山中伸弥教授である)。

社外取締役は小さな会社で経験したことがあるが、大会社は初めてである。勉強することがあまりに多い。本業はあくまで弁護士であり、傍ら大学の先生(幸い今は夏休み中なので助かっている)、その他に家裁の調停委員などいくつもの役職を持ってはいるが、この度それらとは別の大きな場・チャンスを与えられたことに心より感謝したいと思う。

いつの頃からか、自らの処世術として、信頼する人からの依頼は基本的に断らないようになった。与えられたご縁は大事にしなければならない。先般、知り合いが検事を勤め上げた後最初から独立して事務所を開くとのこと、乞われてアドバイスをした。「どんな小さな、報酬の安い事件でも、大きな事件と同じように親身になってやること。大きな事件だからといって決して報酬をぼらないこと」(他には、固定経費を固定収入で賄えるよう努力をすること、独立当初は怪しい事件が持ち込まれるので決して手を出さないこと)。なんだか当たり前のことを言っているなとも思ったけれど、当たり前のことを人は結構忘れがちになるものである。やはり人は、地道に、日々の努力を怠らず、与えられたことに感謝する気持ちを持続していかねばならないと思うのである。

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