解散・総選挙

  多々流布されてはいたものの、まさか本当に、参院否決で衆院を解散するなんて! これはたぶんに、小泉首相の特異な!性格によるものだ。
  自爆解散その他ネガティブに称される前に、自ら記者会見で「郵政解散」と銘打ったところは、さすがだと評される。だが、国民に信を問うたとして、参院の構成は変わらない。この法案がそのまま通過するはずはないのである。

 8日当日午後4時、党政治倫理審査会が急遽開かれ、出席した。
  意見を求められ、「処分は執行部がお決めになることだが、自民党の分裂を避けるために、役職停止くらいで済ませていただきたいものだ」と述べた。「こんな事態になって、とても悲しい思いである」と付け足して。その時すでに、反対37人の非公認を首相が言明しているとの報があったが、そんなことをすれば、自民党議員の当選は絶対数として減り、自公併せての過半数のハードルはかなり高くなる。対抗馬を立てるといったって、選挙期間はわずか1ヶ月。一体何を言っているのだろう……。

 だが、小泉首相は、それをやろうとしている。
  まずは小林興起氏の東京10区に、兵庫からの小池百合子環境大臣を擁立。あと亀井静香氏の選挙区に誰それ、などと取り沙汰される。まさに、その怨念・報復の一念は凄まじい。ところが、知人のインテリ弁護士いわく「いやあ、ここまで思ったことを貫ける人は最近いませんから、すごいですなあ」。どうやらこれが結構、一般の感覚であるらしい。その証拠に、内閣支持率は落ちない、どころか上がっているという。
  パキスタンのアジズ首相が来日され、翌9日夜パキスタン公邸でのレセプション、10日昼昼食会に招かれて出席したが、彼らもまたこの解散に多大の関心を抱いていた。世界でも注視していることであろう。

 国民が賢い選択をし、より良い代表者を選び、より良い政治を作らなければならないと思う。そして、良きリーダーを持つこと。上に立つ者は、寛容でなければならない。包容力と説得によって人を従わせるべきであって、従わない者は抹殺との恐怖心で引っ張ってはいけない。そんなことは当然だと思うが、良いリーダーが出ないのは、それだけ教育に問題ありという証左であろうか。

来週は盆休みだ。実家(尾道)に戻って親孝行をする。本を読んで、ピアノを弾いて……。だが盆明けに(私にとっては懸案の)民事判決が出る。その結果によっては、ささやかなレベルながら、結構暑い夏になりそうだ。あるいはどこかに選挙応援に行くかもしれない。8月解散は1952年以来だそうだ。その時よりはるかに地球は温暖化し、ずっと暑いが、投票日まで1ヶ月しかないのがせめてもの救いかもしれない。

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