少し前になるが、この1月12日、前橋市長だった小川晶氏が再選した。6万2000票は前回の初市長選で取得した票数より多かったとのこと。対抗馬として自民党が立てた丸山彬弁護士は5万2000票であり、善戦はしたと評価できる。千葉出身で司法修習の実務修習地がたまたま前橋だった小川氏とは違い、丸山氏は地元の名門前橋高校出身で、親子3代にわたって前橋で弁護士をしているという。まだ40歳で政治経験はないものの、いくらなんでも市民は小川氏を再選させたりはすまいと思っていた。小川氏再選の背景には、山本一太群馬県知事(元自民党参院議員で、私もよく知っている)が丸山氏を強く支持し、小川氏を連日Xなどで執拗に叩いたことが市民の同情ないし反感を買い、小川氏有利に働いたと聞く。
彼女は独身なのだから、男とラブホに行って何が悪い、とか言う人もいる。たしかに私人としての立場であればそうだろうが、上司と部下との関係なのだ。もしこれが逆に、市長が男、部下が女であれば明らかなパワハラセクハラとして直ちに失脚ものであり、再選など望むべくもなかったはずである。男女平等といいながら、そこはまだまだ旧態依然の感覚の人が多いように感じる。小川氏は相談していただけで男女関係はなかったとの苦しい言い訳に終始していたが、男女がラブホに行くきっかけもそこですることも、ただ1つである。苦しい言い訳を信じた者はおるまい。そもそもラブホに公用車に乗り付けるなど、立場を弁えないにも程がある。もし密会をするのであれば、他にいくらでも然るべき場所があるだろう。しかも、相手の男には降格に続いて、6ヶ月の職務停止の懲戒処分をしたことにより、彼は昨年末で自主退職をした。婿養子で子供はまだ高校生と言われ、相手及びその家族がこの一件で壊滅的打撃を受けたことに鑑みれば、自らもせめて綺麗に引くべきであった。それを私は前橋を愛している、まだ前橋のためにやり残したことがあると言い張る神経はどう形容したらよいのか。政治家としては有能だと思う人がいるのかもしれないが、政治家は人間であり、基礎になる人間性がずれて、常識を欠いていれば政治家云々の話ではないはずだ。
1月21日、安倍氏襲撃の山上被告に対して無期懲役判決が言い渡された。私の予想通りであった。そもそも本件は政治テロだし、銃器を使っているので(他も巻き込むおそれが非常に高い)、被害者は一人であるものの求刑相場は死刑であった。それを、統一教会から多大の被害を受けたことなど、公判に顕れた彼にとって有利なすべての情状を考慮したうえで、検察は求刑を無期懲役に落としたのである(もちろん最高検と評議済みである)。その事情を検察も論告求刑時にしつこいくらいに述べていたので、裁判員評議の際、これらを情状酌量してさらに下げようとの意見はあまり出なかったのではないかと思われる。もし本件犯行が、直接の加害者である統一教会関係者ないしは母親に向けられていたのであれば、求刑・判決は有期懲役に留まったが、安倍氏は何らかの関係はあったにしろ、加害者の位置づけにはない。これによって統一教会の悪辣さが明るみになって良かったと言う人は周りにも結構いるがそれは結果論であり、安倍氏が殺害されるべき正当な動機とはなりえない。被告は出所後は大学に行って人生をやり直したい、と言っていると報じられたことがあり、えっ、まさか短い懲役で出てこれると思っているの?と驚いたが、判決後は納得しているとの報道があり、いささかほっとしている。弁護士らは控訴するだろうが、おそらく覆ることはないだろう(新たに出てくる証拠もないはずだ)。無期懲役の場合の仮釈放は、認められるまでの収容期間がどんどん長くなり、30年近くを要するようになっている。
明日総選挙公示。食品の消費税を当面無くす旨各党が言い出しているが、それによって失われる財源はどこから捻出するのか。大体、簡単に言うが、現場の会計処理は大変なことになると思われる。一時金を配るとか、赤字国債はまだまだ余裕があるのでどんどん出せとか、適当なことを言っている党首などもいて、聞いてられないとテレビを消した。無学など素人が国会議員になっているが、こんな無責任な人たちに企業の経営をさせたら、すぐに潰れるだろう。弁護士業のような形態ですら要は、収入支出のバランスを考える経営なのである。何をどうしても2月8日夜には大勢が判明する。どこに入れてもダメだよなあと思っている国民も多いと思うが、棄権をして国がよくなるわけでもないので、是非とも投票には行ってほしいと思っている。
さて、TACOとは何かご存じだろうか。Trump Always Chikens Out. の頭文字を綴った造語で、高関税を課すぞと脅しておいて、相手の様子を見てすぐに引っ込めるというトランプの態度を揶揄したものである。グリーンランドを巡り、トランプのあまりに強圧的な態度に憤慨したNATO各国が連帯して反旗を翻したため、さすがにトーンが落ちてきたようである。国際報道では、ミネソタ州ミネアポリスで、連邦移民局が不法移民を閉め出そうと強権的行動に出、アメリカ国籍の女性運転手に発砲して殺害した事件を巡り、マイナス20度の極寒の中、反政府デモが大きなうねりとなっていることが連日報道されている。アメリカの市民はその歴史上、個人が巨大な権力に潰されることに非常に鋭敏である。やはりそこは独裁国家や共産主義国家とは違う、民主主義国家なのだと思わされる。



